携帯電話の電波が届かないマンション

携帯電話の電波が届かないマンション



携帯電話の電波が届かないマンションブログ:04 5 15


ボクの家は1年中、
パパの知らない秘密でいっぱいだった。

ママとお姉ちゃんとボクは、
クリスマスも誕生日も雛祭りも、
ケーキを囲み歌を歌い写真を撮り、
イベントはきちんと三人で迎えてきた。

ボクとママが、
また、お姉ちゃんとママが冷戦状態であっても、
パパが家族の出来事に
口を挟むことは殆どなかった。

仕事やつき合いで
いつも午前様か単身赴任だった生活も、
ようやく落ち着いた頃には、
もう女の子達は部活や試験や遊びに忙しい学生になっていて、
家族みんなで食卓を囲むこともあまりなくなっていた。

そして就職、独立、結婚…
ますます距離が離れてゆく女の子達に、
これが一般的なパパと女の子のスタンスだと、
パパの方も割り切っていたのかもしれない。

「ちょっと具合が悪いらしいの」
ママから電話を受け実家に行くと、
パパは布団の中から出ようとしなかった…
相変わらずの病院嫌い。

必死の説得で、
やっとのことで病院へ行かせると即入院となり
「ご家族の方は覚悟を決めるように」
という厳しい言葉までいただいた。

大阪駅のお姉ちゃんも呼び戻され、
ママは何度も
「好きに生きてきたんだから、いいよね」と言った。

入院した当初、ボクがお見舞いに行っても、
パパは全く起きあがる気配すら見せなかった。
病室を出た後は毎回、
これがパパの姿の見納めなのではと不安になった。

そんなパパが、
初めてボクのムスコ達を病室に連れて入った瞬間、
電気のスイッチを入れたような輝きを放った。

パパはからだをゆっくりと起こし、
そして短く「おっ」と言った。

昔、新聞を読んでいるパパが顔をあげて、
ボクの運んだ晩酌のビールを見つけた時のあの顔だった。

お子さん達との穏やかな空気に包まれて、
何と幸せそうな様子だろう。
もちろん、それからボクの見舞いは必ず「孫持参」となった。
携帯電話の電波が届かないマンション

携帯電話の電波が届かないマンション

★メニュー

不動産屋では自分の希望をそのまま伝えよう
情報伝達が遅いフランチャイズ不動産屋
敷金について理解をしておこう
家賃の上限は決して崩さないで
今でも残る礼金の使われ方
賃貸契約は基本2年間となります
大手不動産屋のメリット・デメリット
地域密着型の不動産屋
方角は自分の目で確かめよう
携帯電話の電波が届かないマンション


ページ先頭 ページの先頭へ
トップに戻る トップに戻る
友達に教える 友達に教える
(C)シアワセ☆賢い賃貸物件の選び方と概要