家賃の上限は決して崩さないで

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家賃の上限は決して崩さないでブログ:25 5 17


1年位前のこと、
わしのお母さんは背骨の手術をしました。

脊椎管狭さく症という病名でした。
背骨の中の複雑な部分を広げる
繊細な手術だったのだと思います。

心配性のお母さんは何度も手術の方法を疑って、
しつこく確認したり、
無理な注文をしたりしていました。

手術の時、
お父さんとわしは、家族控え室で待っていましたが、
なかなか手術は終わりませんでした。

予定時刻を一時間以上過ぎた頃、連絡が来て、
廊下に出ると、手術を担当された主治医の先生が
お母さんのベッドを押して来られたのです。

おそらく、
つい今しがたまで手術に従事されていたその手で、
重いベッドを押してくださっているのです。

病室に戻った母を看護士さんに託すと、
すぐお父さんとわしを呼んでくださり、
手術内容を話してくださいました。

当初予定していなかったけれど、
お母さんも望んでいた顕微鏡を取り入れての手術にしたので、
時間がかかったことなどを、
わかり易く説明してくださいました。

再び病室に戻ると、
だんだん麻酔が取れてきたお母さんに、
確かな物腰で診察をされながらも…

「恐いことは何も起きてませんからね」
とやさしい声をかけてくださっていました。
お母さんは、手術前、ずっと不安を訴えていたのでしょう。

あんなお母さんの態度では、
困らせるだけなのではないかと心配していた私でしたが、
主治医の先生は、お母さんの不安を受け止め、
お母さんの希望を最大限かなえてくださったのですね。

難しい手術を三時間も続けたすぐ後に、
患者や家族への対応と気持ちのケアまでされている…
繊細な手術に使われたであろう手を、
ベッドを運ぶのに使われ、やさしく肉体に触れることに使われている…
そんな姿がわしはとても美しいと思いました。

そして、深く感謝しました。

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